あわじ結びでタッセル

結び房にタークスヘッドという輪状に編んで巻きつける装飾手法があります。通称ターバン巻きとよばれる紐結びを使ってタッセルの頂部を飾りつけるのです。頂部で束ねた形を保護し意匠性を高めることができます。

和結びでは「あわじ結び」を球体に結んだ「あわじ玉」と呼ばれる結び方で、水引のアクセサリーで使われていますね。タッセルづくりの実際はあわじ玉を編むのではなく、タークスヘッドを筒状に紐結びした後で、頂部を包み込んでしまう「カバーリング」という手法です。
結び房は頂部からスカートに折り返して束ねるため、頂部をカバーすることでタークスヘッドは大きくなりスカートとのバランスが悪くなりがちです。そこで頂部のカバーリングを想定して小さく束ねるのがタッセル&カルトナージュのタッセルづくりです。

和のタッセルイヤリング

花結びの台座からビーズコードでドロップさせた、タークスヘッドのタッセルです。シルクスカートのサラッとしたスイング感を和テイストで仕上げたものです。糸で“ピンク”を表現することにはいつも苦労します。ピンクはピンクの色でしかないことが多く、単色での見え方は選んだ糸色が強く反映されますが、意図した色調を目指す場合は、別の糸色を組み合わせて変化させています。

タークスヘッドタッセル

タッセルの飾り箱

清酒ラベルに用いられる銀紙で貼り箱にした専用のタッセルケースもつくっています。同じ花結びのマットを表装のワンポイントに用いました。