カルトンの表裏の見分け方
一般的な紙は光沢があり滑らかな面を表にすることが多いのですが、和紙や水彩紙、デッサン用紙等は逆にして用いるものや、表と裏が同じ滑らかさをもつ見分けにくい紙まであり、最近では表裏のない紙も加工されるようになりました。
カルトナージュの芯材は表と裏を適切に用いなければなりません。一般によく使うグレー台紙では、厚紙の紙目や表裏が適切でなければ切りにくく、曲げにくく反ってしまう問題が生じます。
紙目の色・繊維の密度で見分ける
グレー台紙は表のほうが明るい灰色・裏のほうが濃い灰色です。カルトン・ボワは表が滑らかな繊維質で裏が荒い質感をしています。
台紙を曲げて確かめる
グレー台紙とカルトン・ボワは、共に表面の繊維が詰まってツルっとした感触です。裏面は繊維が荒くザラっとした感触です。カルトン・ボワは比較的に確かめやすいのですが、グレー台紙は一見して表裏の見分けがつきにくく、カードボードにおいては表面がプレスされて確かめにくいことがあります。そこで、実際に厚紙を持ってどちらに反りやすいかで表裏を区別する方法を覚えておくとよいでしょう。
台紙の紙目は表が密で裏が荒いことから、表から裏への方向に曲がりやすいことが特徴です。台紙の表裏を確かめた後に、紙目に沿って曲げてみると曲げやすい方向がわかります。つまり、台紙が自然と反る方向があるのです。これを知って取り扱えるようになると、箱の強度や造形に活かせるようになります。