はじめてでも使いやすい厚紙

最近は全く初めての方を対象にした貼り箱の講習をしています。台紙選びも切りやすく美しく組み立てられる台紙に選んだものが、カットしやすい丈夫な白コートボール紙です。とはいえ・・はじめの方でも1mmの厚紙をカットするだけでも大変です。カルトナージュではグレー台紙(チップボール/板紙)が一般ですが、グレー台紙の0.8mm(約1mm)は、カットしやすいのですが柔らかく腰が弱くなるのが難点。また、薄手の生地なら透けて芯材のグレー色をひろって燻んでしまうのが欠点です。やはり貼函適正には丈夫な白い厚紙を使いたいところです。

JETエース

写真では見えにくいのですが、上の厚紙が裏面で下の重なった厚紙が表面(光沢)

一般の商品紙箱で用いられる貼り箱の芯材には、片面または両面が白く厚みのある丈夫な厚紙が使われます。小・中箱なら使いやすい1mmで貼函適正に優れた厚紙を用いたいところなので、パッケージやPOPまでマルチに使われているJETエースF(日本製紙グループ)という業務紙に注目して使いはじめました。JETエースの中で最も厚みのある坪量で600g/m2、換算すると約0.73mm(600g/m2)、外装布地や内装材を合わせると1mm〜1.5mm程度に見積もることができます。
特徴は表裏を白色のパルプで中間にグレー台紙で使われるチップボールを挟んでいます。表面の片面をコートしているため表面は白くつるつるして滑らかなので製図にも最適です。貼函でも糊刷毛の抜けがよい作業ができます。