ウール糸の選び方

ナチュラルな天然繊維と発色

ウールにはメリノ種の純羊毛から、アルパカやコットン、ポリエステルやアクリル等の混紡、合成毛糸まで多種あります。服地用途の手編み毛糸には純羊毛と混紡ウールが用いられますが、刺しゅう毛糸は純羊毛が殆どで。混紡ウールは、羊毛にアクリルやポリエステル等の種類の違う繊維を混ぜて、糸の長所を作りだしたものです。純羊毛は混紡ウールに比べて価格が高いのですが、糸の弾力と糸色の染めに優れた、天然繊維の特徴を活かすことができます。アクリル混紡ウールも染色には強く鮮明な発色を保持しますが、純羊毛の糸色は単一の天然繊維に相乗して、ナチュラルな発色で一貫したまとまりを作り出してくれます。
羊毛繊維には、反発力を与えるクリンプ(繊維のちぢれ:捲縮・けんしゅく)があります。クリンプは屈曲した波状の繊維が互いに絡み合うことで、糸になるとクリンプが膨らみ復元力を持つのです。ポンポンに毛糸を用いると羊毛繊維の特質を活かせるのです。ポンポンづくりは。毛糸の中心を束ねることで、その弾力性によって球形に広がるわけですが、逆につぶしても元の丸まった形に戻る復元力を持っています。羊毛繊維の表面はスケールという鱗片におおわれているため、繊維同士が互いにひっかかって、まとまった形になるのです。

素材には事欠かない豊富な毛糸

毛糸選びは、肌触りのよさを活かした素材であることや、作る大きさに適した糸の太さと、色彩で意匠の幅を広げられる色揃えがあることが毛糸選びのポイントになります。
何といっても毛糸の楽しみ方は糸色を混ぜて巻く色彩意匠です。一つの素材につき、どれだけカラーバリエーションを持つかは重要です。品物にもよりますが、刺しゅう用タペストリーウールは390色(メーカー公表)もあり、店頭在庫のものからメーカー取り寄せで対応するカラーまであります。店頭在庫で全て揃うわけではありませんから、できれば15色程度の糸色は基本カラーとして揃えておきたいところです。さらに20から50色程度あれば多彩にイメージできるようになるはずです。

どう使う?タッセルの糸

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