刺しゅう糸の基本(タッセル)
刺しゅう糸は、複数本の撚糸を1本に撚り合せた編み紐状になっています。編んだ紐から糸抜きをして、細い糸を房糸に束ねたり、数本の糸を撚り合せて紐にして用いるのがタッセル使いです。
例)レーヨン刺しゅう糸(4ストランド)の基本
撚合糸(ストランド)

複数本を撚り合わせて、細い編み紐のような状態を撚合糸(ストランド)といいます。甘く撚り合わさった状態です。一般に、コットン刺しゅう糸は6本編みで6ストランド。レーヨン刺しゅう糸は4本編みの4ストランドか、6本編みの6ストランドです。
刺しゅう糸をストランドのままタッセルにすることもあり、手芸糸を使ったという意味で「手芸タッセル」と呼ぶこともあります。
双撚糸(thread)

刺しゅう糸のストランドを構成する1本が双撚糸(スレッド)です。双撚糸は、2本の単糸を撚り合わせて1本に撚り合わせた細い糸になり、最小単位(番手)の糸として、太さや撚糸方向を取り扱う基準になります。
双撚糸は糸抜きをして、ストランド数を減らしたり増やしたりして、意図する太さのコードにしていきます。また、糸色の組み合わせを変えて紐に撚り合わせたりするのです。
単糸(yarn)

双撚糸を解いた1本は、紡ぎだした一本の糸(紡績糸)として片撚りがかけられた撚糸になります。糸をここまで解くと、糸というより繊維状になるため、そのまま糸として用いることは殆どありません。
紐(cord)

刺しゅう糸で撚り合わせてつくる紐は、複数本のスレッドを撚り合わせて太く強い紐にした状態です。タッセルには、掛け紐や留め上げに使うため、2本のスレッドを合撚した2ツイストコードや、3本のスレッドを合撚した3ツイストコード等、スレッドよりも太く強く撚り合せた紐をコードとして取り扱うのです。


