イノセントホワイト
ホワイトは白色でなく、光を集める色として存在感を持つ「気品」ある基本色です。毎年流行る定番のホワイトでもありますが、ホワイトが持つ意味が変わることがトレンドなわけです。一昔前、ホワイトカラーといえば、「アイボリーホワイト(象牙のような淡い黄味がかった白)」「スノーホワイト(少し青味がかった白)」「オフホワイト(少し色を感じる白)」等、自然色か加工色の表現でしかなかったものですが、近年は色が抱くイメージを指す「感性色」を意識するようになりました。つまり感性に響く色そのものに惹かれる時代なのです。
ホワイトカラーの魅力

羊毛のベージュ基調色は白に近いベージュであることに着目し、巻き珠の糸色に純白ホワイトの羊毛で撚った糸を配色して組み合わせています。このような色づかいを「さし色ホワイト」といい、春待ちのイメージを抱かせるものです。また、ゴールド色のポリエステル糸と組み合わせて、ホワイトと対比させています。そのことで、ベージュはスイートで優しげなフェミニン色に映る「イノセント・カラー」(春の爽やかで純潔な色彩)に寄っていきます。さらにホワイトカラーにエッジィなビーズやロンデルをディテイルに加えることで、ホワイトカラーのメッセージをはっきりさせるのです。単なる装飾の意味だけではありません。つまり、マットな羊毛と光沢のあるメタルとを組み合わせて光を強調する・・それがホワイトは光を集める色という意味ですね。