近似正七角形

Heptagon-shaped
神聖な図形とされる「7」は奇蹟を呼び込む吉数といわれます。座りのよい形を持ち始める7つの角と縁に、七角形の美しさが表れます。浅箱やトレー等の口辺が強調されるモチーフで、七辺の魅力が引き立つ作り方ができます。
【形の仕組み】
名称:近似正七角形
図形:七角形
収録:製図Ⅰ『布箱の製図学』
【製図の仕組み】
正多角形の中で奇数角を持つ正七角形は、正円を角度で割り切ることができません。図法によって正七角形を作図することは原則として困難ですが、正七角形に等しい近似な七角形として、正円を七等分する図法を用います。
ルーローの七角形
運動学の父と称される、ドイツの工学者フランツ・ルーロー(1829年-1905年)によって考え出された、定幅曲線「ルーローの多角形」の一つ、七角形をカルトナージュ製図で取り上げてみたいと思います。
奇数多角形は、頂点と辺が向かい合っていることから定幅図形といわれています。頂点と辺を垂直の対角にしたとき、全て同じ幅になる形をいいます。奇数角をもった多角形であって、辺が円弧で描かれるため、多角形ではない定幅曲線図形という形です。
ルーローの七角形として有名な知られているイギリスの20ペンス硬貨は、各辺が丸みを帯び転がりやすくされています。角をもった円形という変わった形になるわけですが、ルーロー図形をカルトナージュに用いると、多角形でありながら円形に近い箱が作れるのです。また、頂角があるにせよ角形のような硬いイメージではなく、柔らかいフォルムのイメージを持つシルエットになります。





