Vanity

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ヴァニティカルトナージュ

ヴァニティ:VANITYとは、アールデコ時代の意匠装飾性が強い化粧箱です。「女性がテーマ」になった時代のヴァニティをカルトナージュに。

カルトナージュで作るヴァニティ

アールデコが流行した20世紀初頭(1920-1930)は、富裕層に向けた香水、貴金属、宝飾品等、一点豪華な装飾芸術を振興していたといわれます。当時のヨーロッパでは、社交場において見栄を張った富裕層の女性達が、小間物や化粧道具を入れた小型の手提げかばんを飾り気に持ち歩いたとされることから、ヴァニティは“虚栄”を意味する、装身具化した化粧品ケースや化粧バッグの代名詞となりました。

ヴァニティをカルトナージュの魅力的なスタイルに位置づけましたが、カルトナージュで作るヴァニティは、創作意欲が高まる反面で、自作したいが手が出せない本格的なジャンルです。ヴァニティの形は、角丸形が定番化していますが、市販品をはじめ似たような作品の形とは違う工夫をすることが、ヴァニティ作りの楽しみ方になるでしょう。また、ヴァニティの魅力を引き出す、ロックの固定方法やハンドルの形を作る技術が求められます。

ヴァニティ・スタイルは、「カルトナージュで作る化粧箱としての実用性と機能性を持つボックス」です。ヴァニティ作りのポイントは、ヴァニティの形、化粧箱の構造、箱の機能、意匠装飾と素材感です。ヴァニティの類型には、ボックス、ケース、ポーチ、バッグ等があり、カルトナージュのヴァニティを持ち運ぶ大きさや構造の仕組みに加えて、汚れ防止や防水性を好む実用性まで考慮することが特色です。これらは基本的に踏まえておかなければならないのですが、やはり使う人からすると、便利さとして持ち手があるほうがいいとか、ファスナーで開くほうがいいとか、内装には仕切りやポケットがあったほうがいいとか、どんな小物を持っているかを把握して、ヴァニティの形態に仕立てるカルトナージュだといえます。

ヴァニティ