オーバルのお菓子入れ
本テキストは『オーバルの製図学』に収録している“オーバル・パン”を作る製作手法を解説した補説テキストです。作品として製作したものですが、制作手順を記録したものをテキストとしてまとめました。
オーバル・パンのカルトナージュは大変難しいモチーフです。側面が湾曲するトラス構造を仕立てるには、どういった化粧貼りの手順と手法を用いるのでしょうか。オーバル・パンの丸いボウル状の器を仕立てるまでの製作手法を説明しています。
オーバル・パンの3つのポイント
①オーバル・パンの図法
正多角形を用いた湾曲器皿形の図法は『布箱の製図学』に収録していますが、楕円形で湾曲させる展開図法で作成したものがオーバル・パンです。(『オーバルの製図学』収録)
オーバル・パンの形は面形状を繋ぎ合わせた扁平16角形ですが、ディテールにスカラップやオーバルの曲線を用いることでオーバル形の印象を視覚的に高めています。
②化粧組み付け
湾曲した面形状を繋ぎ合わせて組み付けているため、全ての形を代裁ちすることはとても困難です。そこで、部品ごとに化粧包みした上で組み立てていく「化粧組み付けの手法」を用いています。
③鉉取っ手(つるとって)
蓋付きの器皿形は、蓋のシルエットを含むトータルな意匠計画を立てなければなりません。オーバル・パンには蓋天部に半円状に渡した「鉉取っ手(つるとって)」を付けています。
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