タッセル&カルトナージュ「幸せの感嘆符」  Contemporary Japanese Tassel and Cartonnage
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フィニアル

フィニアルとは?

西洋タッセルに用いる「頂華飾り」

 タッセルには、タッセルの上部をフィニアル(finial)とばれる頂華飾りを用いる作り方があります。西洋型タッセルの多くは、木材芯の上から糸や紐で装飾的な意匠をつくり、その下部に房を垂らした作り方をします。フィニアルを使うと“これがタッセル!”とまでいえる形になるのですが、それが何か?わからないものです。タッセルづくりで重要なフィニアルの魅力についてご紹介いたします。


フィニアルの意味

 フィニアルは、西洋タッセルの上部に用いる「頂華飾り」が総称です。フィニアルという言葉は、一般に建造物のための頂華飾りを指す建築用語として用いられています。教会建築のキューポラや、展望台の頂点を保護するために用いた装飾を始まりとして、10世紀から12世紀にかけて広まったロマネスク様式や、その後のゴシック様式の聖堂建築の尖頭の影響を受けたものです。フィニアルの頂上を示す「ポイント」、頂上を固定する「スピン」、象徴的な「ボール」、屋根に接合する「キャップ」等に模した形として、タッセルの尖頭飾りのイメージに反映されています。フィニアルは、タッセルのフォルムとしての様式美を一体に装飾し、タッセルの象徴性を極める重要なエレメントになっているのです。

写真例:モールド(タッセル・カプチーノ)


フィニアルに用いるフォームの特徴

 フィニアルの芯材にする型をフォームといいます。タッセルのシルエットをつくるための様々な形の芯材を用います。先の尖った鏃の形や、胴が丸く膨らんだナツメの形、壷のような流線の形、裾が広がったつり鐘の形等、タッセルのフォルムを一体に装飾する様式美として現れてきます。
 芯材には、古くから木製のウッドフォームや、稀に鉄製のアイアンフォームも用いられています。近年では、樹脂製のプラスチックフォームが使われています。フィニアルは装飾的に用いるだけではなく、フィニアル自体が重量を持つため、室内調度品等にタッセルを吊ったり掛けたりしたときのウエイト(重し)になる役割を持っているのです。
 フォームの中心には、中通しの穴が縦に抜かれており、ノットをつくったハンギングコードを通して、フォームがサスペンドするよう留め付ける用い方をします。フォームがコードの末端の飾り付けに用いられるわけです。そのフォーム自体を糸や紐でカバーリングした上で、フリンジやラフ、スカート等をフォームに直接飾り付けていくことで、コードの末端がフィニアル装飾されたタッセルになるのです。


フィニアルの種類

 代表的なフォームをはじめとするフィニアルには、意匠装飾に応じた3つの態様があります。一つ目は、芯材として糸や紐でカバー装飾するために用いる「フォーム」です。芯材の回りに糸や紐を巻いて模様を付けたりして、スカート素材と一体となった作り方をします。二つ目は、芯材をそのまま用いる場合や直接装飾を施す目的で作られた「モールド」です。芯材に直接彩色を施したり、芯材の素地を活かした意匠を作ります。三つ目は、フィニアルに組立ててつくることを目的にした場合で、部品となった芯材と芯材とを組み合わせてフィニアルを作る「モジュール」です。モジュールには基本立体を組み合わせて連続した意匠を作ります。


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編集履歴
第一版公開:2009.09.19
第二版公開:2010.07.01
第三版公開:2011.11.18
第四版公開:2012.12.17
第五版公開:2015.02.28
第六版公開:2015.07.31

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