タッセルの基本道具

タッセルづくりは縛ったり・括ったり・結んだり・束ねたりと、房に誂えていくための道具が必要です。ここで紹介する道具は、刺しゅうやクロケットの道具や手芸・ホビー道具の中から利用しているものを紹介します。利用にあたっては適切な道具の使い方に留意してください。

基本的な道具

基本的なタッセルは紐を撚り合せ、房糸を巻き取って束ね、房の形・長さを切り整えてできあがります。その際に用いる基本的な道具は、紐に撚り合わせる「スピニングコーダー」と糸を巻き取る「タッセル・スプール」(糸巻き糸)の二つです。これら二つの道具は、タッセルづくりを独自に行う最も特徴的な道具といえます。

スピニングコーダー

スピニングコーダー/バイス/C型クランプ/各種のツイストアセンブリ

コードを作るために複数本の糸を合撚できるスピニングコーダーは必須です。初歩的な双子撚りや三子撚りを基本に、ヘビーユースな四子・六子撚りまで用いることもあります。

タッセルスプール

オリジナルの木製タッセルスプール

スプールは糸を巻きとる枠や板の総称で、糸を巻き取って房状に整えるための道具です。糸を巻いて束ねる場合、糸を張って固定し糸の引き揃えができることが肝心です。

補助する道具

タッセルづくりの基本ツールに加えて作業を補助するための道具も重要です。タッセルの主な素材は糸ですから、糸に関わる裁縫道具からタッセルづくり独特のツールまでをご紹介します。

シザー&トリミングコーム

糸を切ったり切り揃えたりするシザー(鋏/ハサミ)は各種のものを使用しています。糸房は裁ち鋏、結び糸はカービングシザー、通常の糸切に手芸鋏が基本です。また、トリミングコーム(櫛)は荒歯と細歯の両方が備わったものが便利です。

ボビンホルダー

作業途中には糸の巻き取りや保管に必要なボビンホルダーがあれば便利です。特にスプールへ巻き取っていく際に、予めボビンごとに色糸を巻き置きして、糸を同時に引き揃えながら巻き取っていくことに便利です。

とじ針

タッセルをネックコード等でバインドする前に、束ねた糸房を固定するための下巻きをします。その際、とじ針に通して用いると引き締めやすくなります。先が太く丸いため糸にひっかけずに使うことができます。

コードスレダー&グルーニードル

タッセルコードスレダー

掛け紐の抜き通しに使うタッセル用コードスレダーと、ニードルの先に接着剤を浸けて、コードの結び目や下巻きの解け防止に塗布する道具です。

スタッカー

スタッカーはタッセルのスカートの裾揃えをするために用います。

温スチーマー

タッセルのスカートをカットする前段階に、糸クセをとるために使用します。温スチームがミストで噴霧できるため安全かつスピーディーに使用できます。(本来は美容機器です)