カルトナージュの蓋づくり【フィックストップ】

カルトナージュには、いくつか蓋づくりの手法があり、蓋面または底面を側面の内側からはめ込む「フィックストップ」という成形法について述べてみたいと思います。

フィックストップ

一般的な組み立て紙器の中には、曲面に成形された蓋の口縁をロールさせて天板や底板の止めに使っている形があります。円筒や楕円の箱です。カルトナージュでもサークル形やオーバル形の蓋や底の組み付けに向きます。

フィックストップは蓋および底に用いることができます。側面との接合部分にエッジが立ち上がるため、底面に用いた場合は少し上げ底に仕上がります。

フィックスされた天面または底面の巻き代は内装芯材で隠します。天面にキルト芯を入れた膨らみの演出や、ハンドルやアクセサリー、ヒンジ部品の接合箇所の隠し処理等にも有用です。

フィックス蓋を用いる3つのポイント

POINT 1:側面の縁で止まる突起形状を作る
蓋の天板を固定する突起形状が重要です。細く切ったカルトンを内周に貼るのですが、水引や糸を使用したこともあります。突起した部分はクラフトテープでズレないよう補強しておきます。

芯材の縁に付けたストッパーになる突起(側面板)
包んだ後に天板を側面の内側から上げてストッパーで止めて成形する

POINT 2:化粧組み付け
フィックス蓋の利点は、天面と側面を別個に仕立てて糊代を逃すため、別個に化粧した天板と側面を組み合わせる化粧組み付けになります。通常ラウンドした面の包みは、折り返し代を天面または側面に切り込みを入れて綴じていきますが、フィックス蓋は、切り込みなしの「内返し」で巻き込んでいけるため天面の巻き代が表面に現れてきません。

POINT 3:みなし設計
フィックス蓋は別体で組み立てるための「寸法誤差を考慮したみなし設計」をしなければなりません。設計を誤ると化粧張りした最後に組み上がりません。構造設計において布地を含んだみなし設計を詳細に行うことが重要です。