単曲線を用いたカルトナージュ

曲線を用いたカルトナージュを代表するサークル形は、コンパスで360°描いた真円を基底に用いた「単曲線」による作図です。円弧の中心点を単一とする単曲線の用い方について述べてみたいと思います。

単曲線の用い方

単曲線=円弧を原則にして、全円弧から一部の円弧を取り出して形の一辺に用いたものが単曲線を用いたカルトナージュです。全円の一部を直線でカットしたシェル形は単一曲線の膨らみを貝殻に見立てたものです。また、器の口縁に単曲線を用いたアーチ形や円弧を連続させたスカラップなど、単曲線の用い方で多彩なカルトナージュになります。

全円の一部をカットしたシェル形
アーチに単曲線を用いたパニエワゴン
遠心する円弧の一部を用いたトノー形

単曲線を象徴する花形には、梅や桜、椿を象形する形は、5つの単曲線の集まりによって5花弁を象ったものです。5弁花は5つの等しい円弧を連続して組み合わせた形のうち、互いの円弧が交差する点で折り返した形です。4弁花なら4等円、3弁花なら3等円という設定で描くとよいわけです。

図は「梅花形」単心円の中心点をどのように構成したらよいかを示したものです。5つの円弧は正五角形を基礎にした5つの頂点で作図します。基本的に円弧の大きさは任意に設定できますが、花弁の大きさや開き方が異なるため、大きさを「円弧の半径=正五角形の半径」を基準にしています。五角形の大きさは任意であっても中心点で5つの円弧が接するように描けば、同じスケールの花形を描くことができるからです。

単曲線による形

花形は上図の図法から描くことができますが、最初に花形の大きさを定めることは困難な図法です。「和の花形箱の製図:梅花形」(タッセル&カルトナージュ)では最初に花形の大きさを定めてから描ける図法になっています。