カルトン・ボワ

カルトン・ボワは木材(機械)パルプです。製紙原料となるパルプには、パルプチップから薬品を使って繊維を取り出した「化学パルプ」、古紙をパルプに戻した「再生パルプ」、木材をそのままほぐしてできた「機械パルプ」の3種類がありますが、カルトン・ボワの原料は木材パルプです。木材の樹皮を機械でチップ化した機械パルプとも呼ばれています。

淡いクリーム色をした柔らかい台紙

化学パルプは機械パルプと同じ木材繊維を原料にしますが、製法の違いから区別されています。一般に化学パルプを使った白色度の高い紙は、リグニン等の着色成分を漂白し、残った白い繊維だけで製造するため上質です。その反面パルプから製紙される量が少なくなり、紙(単紙)の単価が上がります。機械パルプは、繊維にリグニンを含んだ状態でパルプを作るために、黄味がかった色になり下級紙クラスの扱いになります。しかし製紙される量は多くなり紙の単価は下がります。リグニンとは、樹木に含まれる成分として板紙を堅牢にする役目を持っています。しかし機械パルプの製産過程では、分離されず残ってしまうので紙色が黄色くなります。カルトン・ボワは薄い黄色をしています。正確には白い台紙ではありませんが、グレー台紙に比べ白色であるということが魅力です。

無酸紙としてのカルトン・ボワ

額装に使う台紙は酸化による紙の劣化を防ぐため、中性紙を用いて劣化を遅らせる方法がとられます。額装材としてのカルトン・ボワは無酸紙で、厳密には中性紙ではありません。基準は、Ph7を「中性紙」とし、Ph7~アルカリ性までを「無酸紙」としています。カルトン・ボワのような無酸紙は、製造において、充填剤に炭酸カルシウムを加え中性から弱アルカリ性を保つように抄造されています。カルトン・ボワの表面をじっくり観察してみると、白色のまだら模様があることに気づくことでしょう。しかし、このまだら模様は、製作上はなんの支障もありません。カルトン・ボワがカルトナージュで好まれる理由は、グレー台紙よりも美麗で加工性の良いことがあげられますが、何と言ってもカルトナージュだけにフランスの台紙という感覚価値ではないかと思います。

お役立ち講座

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